いい⻭の⽇
11⽉8⽇は「いい⻭の⽇」です。
毎日当たり前のように食事をしていますが、お口が健康で自分の歯でしっかり噛むことができるのはとても幸せな事です。
「噛まない」または「噛めない(噛む⼒が低下する)」ことは⾼齢者だけの問題と思われがちですが、若くても⼦供でも起こりうることです。
⾼齢者の場合は、筋⼒の低下や⻭の喪失、⼊れ⻭が合わないといった原因で「噛めない」ということがあります。しかし、近年ではやわらかい⾷べ物が好まれることも多く、⼦どもの時からやわらかい⾷べ物をよく⾷べたり、親の共働きや⼦どもの習い事、学生や社会人の一人暮らしなど、食事を⼀⼈で⾷べることが多いと⾃然と早⾷いになってしまったりなど「噛まない」習慣がつくシチュエーションが⾝近にたくさんあります。
今回は「噛まない」または「噛めない」ことで身体にどのような影響があるのかをご紹介します。
唾液の量が減る
噛む回数が少ないと唾液の分泌量が減りってしまいます。それに伴い唾液の働きであるお⼝の中を清潔に保つ⾃浄作⽤も減ってしまいます。これにより⾍⻭になりやすくなったり、⼝臭が出やすくなったりしてしまいます。
消化器官への負担
しっかり噛むことは、食べ物を細かく、消化しやすい形にします。そのため、よく噛まずに食べ物が大きいまま飲み込むと、胃などの消化器官に負担がかかり、消化不良になってしまいます。
栄養バランスが悪くなる
よく噛まなくても飲み込めるやわらかい⾷べ物が多くなると、⾷べられるものが限られてくるので、栄養が偏る傾向にあります。特に柔らかい⾷べ物には、⽔分や油分の多い調理法が多く、油分の多い⾷べ物の場合⾼カロリー・⾼コレステロールになる可能性もあります。
また、噛み応えのある⾷物繊維が多い⾷べ物の摂取が減ると、便秘になりやすくなる場合もあります。
食べすぎ
よく噛まずに食べることは、早食いに繋がり、食べ過ぎる傾向にあります。
⼝周りの筋⼒の低下
噛む回数が減ると、噛むために使われていた⼝周りの筋⼒が低下してしまいます。その影響で、ますます噛みにくくなったり、顔のたるみやシワにもつながって、⽼けた印象になってしまいます。
⽣活の質(QOL)の低下
「噛まない」または「噛めない」ことによって起こる健康や⾒た⽬などの様々影響から、外出の機会が減ったり、食べられるものが限られて⾷事が楽しめなくなったりと⽣活⾯にも影響が出てしまいます。
習慣はなかなか変えることが難しいですが、噛むことを意識して⾷事をしてみてください。
子どもの場合は、よく噛むことが顎の正しい成⻑を促します。噛むことの⼤切さや⾷事の楽しさを教えてあげてくださいね。
噛むためにはお⼝が健康であることがとても⼤切になってきます。新型コロナウイルスの影響もあり、⻭科医院から⾜が遠のいている⽅もいらっしゃるかもしれませんが、治療が途中になっていたり、ご⾃⾝でのお⼝のケアが難しい⽅は⾃⼰判断をせずに、まずはかかりつけの⻭科医院にご相談下さい。